Webクローラーとは?仕組みとクローリングを自動化する方法

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マーケティング、SEOを担当されている方は、WebクローラーやWebクローリングといった言葉をよく耳にするのではないでしょうか。
また、Web担当になったばかりでWebクローラーという用語の意味や利用目的もわからないという方もいるはずです。
結論からいうと、Webクローラーはインターネットの仕組みを理解する上で、必須な知識です。そのため、今後Webマーケティングや営業をしていく予定の方は今のうちに覚えておかないと業務で活用することはできないでしょう。
そこで今回は、Webクローラーとは何か?という基礎知識からメリットなどの具体例まで詳しく解説していきます。

 Webクローラーとは?

まずは、Webクローラーとはなにか?という基本を解説していきます。
Webクローラー(Web Crawler)は、インターネット上のあらゆる場所からコンテンツ(公開されているテキスト・画像・動画など)をクローリングし、情報を収集していきます。
このようなWebクローラーの目的は、Web上のすべてのWebページの内容を学習し、必要なときにその情報をクローリングできるようにすることです。

クローリングとは、プログラムを経由してWebサイトに自動的にアクセスし、データを取得することを意味する技術用語です。

これらのボットは、ほとんどの場合、検索エンジンによって運営されています。

検索エンジンは、Webクローラーが収集したデータに検索アルゴリズムを適用することで、ユーザーの検索クエリに応じて関連するリンクを提供し、ユーザーがGoogleやBing、またはその他の検索エンジンに検索を入力した後に表示されるWebページのリストを生成します。

Webクローラーボットとは?

Webクローラーボットは、巨大なデータベースであるインターネット上にある情報を整理するロボットのことです。
たとえば、図書館を訪れた人が必要な情報をすばやく簡単に見つけられるように、乱雑な図書館のすべての本を調べて、カタログを作成するようなものです。
図書館の本をテーマ別に分類して並べるために、それぞれの本のタイトル、要約、内部の文章の一部を読んで、その本が何についての本なのかを把握していきます。
しかし、インターネットは図書館のように物理的な書物の山で構成されているわけではないので、必要な情報がすべて適切にインデックスされているのか、あるいは膨大な量の情報が見落とされているのかを判断するのは困難です。
インターネット上のすべての関連情報を見つけるために、Webクローラーボットは、特定の既知のWebページから始めて、そのページから他のページへのハイパーリンクをたどり、その他のページからさらに別のページへのハイパーリンクをたどり、というように作業を進めます

Webクローラーの仕組み

続いて、Webクローラーがどのような仕組みなのかを解説していきます。
インターネットは常に変化し、拡大も続けています。インターネット上にどれだけのWebページがあるかを知ることはできないため、Webクローラーのボットは既知のURLのリストからスタートします。
クローラーボットは、まずこれらのURLのWebページをクロールします。Webページをクロールすると、他のURLへのハイパーリンクが見つかり、それらを次にクロールするページのリストに追加します。
インターネット上の膨大な数のWebページが検索用にインデックスされることを考えると、このプロセスはほぼ無限に続く可能性があります。
そのため、Webクローラーは、どのページをどのような順番でクロールするか、また、コンテンツの更新をチェックするためにどのくらいの頻度で再クロールするかなどについて、より選択的な一定のポリシーに従って動作することが特徴です。
ほとんどのWebクローラーは、公開されているインターネット全体をクロールしているわけではなく、そのページにリンクしている他のページの数や、そのページへの訪問者数など、そのページに重要な情報が含まれている可能性を示す要素に基づいて、最初にクロールするページを決定しています。
Web上のコンテンツは、継続的な更新や削除、新しい場所への移動があります。
そのため、Webクローラーは、定期的にページを再訪し、コンテンツの最新版がインデックスに登録されていることの確認が必要です。
また、Webクローラーは、robots.txtプロトコルに基づいてクロールするページを決定することもあります。
Webページをクロールする前に、そのページのWebサーバーでホストされているrobots.txtファイルをチェックします。
robots.txtファイルとは、ホストされているWebサイトやアプリケーションにアクセスするボットのルールを指定するテキストファイルです。これらのルールは、ボットがクロールできるページや辿れるリンクを定義します。

例として、Octoparseサイトのrobots.txtファイルをご覧ください。

sitemap
これらの要素でWebページからコンテンツをクローリングしてインデックスを作成するという最終的な目的は同じですが、検索エンジンごとにWebクローラーの動作は若干異なります。

Webクローラーの種類と機能

ここからは、Webクローラーの種類とそれぞれの機能を解説していきます。
Webクローラーには、主に以下3つの種類があります。

  • 検索エンジン用クローラー
  • Webクローラーツール
  • SEO対策クローラー
    それぞれ詳しくみていきましょう。

検索エンジン用クローラー

サイトを巡回して、そのサイト内の文字や画像をクローリングして、検索用元データとして蓄積するためのクローラーです。
これはもっとも知れている利用方法です。

主要な検索エンジンのクローラーは以下の通りです。

  • Googlebot(Google検索エンジン)
  • Bingbot(マイクロソフトが運営する検索エンジンBing)
  • Yahoo Slurp(Yahoo検索エンジン)
  • Baiduspider(百度、中国の検索エンジン)
  • Yetibot(Naver、韓国の検索エンジン)
  • Yandex Bot(Yandex、ロシアの検索エンジン)

上記のようにさまざまなクローラーがありますが、日本国内で使われている検索エンジンのほとんどはGoogle検索エンジンです。

Webクローラーツール(クローリングを自動化する方法)

Webクローラーツールを使うと、面倒なコピペ作業がなくなりデータ収集が自動化に実現できます。

例として、定点観測と言えば、決まったサイトの、決まったページのみを定期的にクローリングして、サイトの新着情報、更新情報を取得するためのクローラーです。

複数の価格サイトから、商品ごとの価格データをクローリングすることで、毎週の価格変動を分析し、価格、価格増減等をまとめた販売戦略資料を自動作成できます。

Octoparse」は、これらのクローリングを可能にするWebクローラーツールです。
Octoparseは、事前にスケジュールを設定できるため、定期的にクローリングを実行できます。
それだけでなく、無料でも使えるというメリットがあります。(スケジュールに制限がありますが、ほとんどの機能が無料)ぜひ、ご活用してみてください。

SEO対策クローラー

続いては、SEO対策クローラーです。

SEOとは、検索エンジン最適化を指す用語で、クローラーはページをインデックスして、検索結果にページを表示させるという役割があります。
なので、クローラーがサイト内のどのページを読み込んでいるかについては、SEO対策において改善策を練るための指針の1つになります。
また、「Google Search Console」というGoogleが提供している無料ツールがあります。
このツールを用いることで、クローラーの行動に関して詳細な情報を入手することが可能です。

クローリングとスクレイピングの違い

どちらもインターネット上にある情報を取集する手段で、同じ意味で使われることも多くなっています。しかし、それぞれ目的が異なるため理解していきましょう。

まず、クローリングは巡回することが目的です。
巡回なので、悪質な情報が紛れていないのかをチェックしながらインターネット上をパトロールし、巡回した中から似た情報から優位なページを決定し、検索順位に反映するなどに利用されています。

一方で、スクレイピング特定の情報を抽出して利用することが目的です。
そのため、必要な情報以外は抽出しないことが一般的となっています。
具体的には、指定したWebサイト上にアップロードされている画像データのみを抽出するなどの活用方法が一般的です。

どちらが優れているという違いはないですが、一般的にプログラマーやエンジニアと呼ばれる人が利用するのはスクレイピングです。

Webクローラーを活用するメリット

ここからは、Webクローラーを活用するメリットを解説していきます。
主なメリットは以下の通りです。

  • 情報を素早く収集できる
  • スクレイピングの併用で情報を抽出できる
  • 人的ミスを防げる
    それぞれ詳しく見ていきましょう。

メリット1:情報を素早く収集できる

Webクローラーを活用する最も大きなメリットは、短い時間で情報を収集できることです。
これまで手作業で行っていた情報収集や事実確認作業などを自動化できます。
このように、Webクローラーの活用で情報収集を素早くすることを実現できれば、結果的に業務効率化やコスト削減が可能です。
営業やマーケティングなどで大量のデータを収集する必要があるという方は、Webクローラーを活用して業務を自動化できる部分がないかを確認してみてはいかがでしょうか。

メリット2:スクレイピングの併用で情報を抽出できる

Webクローラーとスクレイピングを併用することで、自社のビジネスに必要な情報のみを指定して抽出できます。
スクレイピングは、必要な情報のみを抽出して利用するために実施するものです。
Webクローラーによって収集した情報を業務に活かすためには、絞り込む必要があります。

たとえば、見込み顧客だと考えられる企業のデータを収集するだけではなく、よりアクティブなデータのみに絞り込んだ上でリスト化することで、効率よく営業活動を進めることが可能です。
営業活動だけではなく、情報の正確性チェックなどにも活用できるので、ビジネスで活用できないか確認してみることをおすすめします。

メリット3:人的ミスを防げる

最後は、Webクローラーを活用することで人的ミスを防げるというメリットです。
人的ミスとは、手作業で行うデータ管理や情報収集で発生する間違いのことをいいます。
企業の機密情報がインターネット上に漏れていないかをチェックすることで、人の手作業では見つけられなかったデータを発見可能です。
具体的には、設定した期間ごとに自動でWebクローラーによる巡回をさせます。その上で、収集した情報から企業の機密情報が含まれていないかをチェックすることが可能です。

このように、これまで従業員が行っていた作業をWebクローラーで代替することで、精度を高めることもできるでしょう。

Webクローラーを活用する場合の注意点

ここからは、Webクローラーを活用する場合の注意点をまとめていきます。
「岡崎図書館事件」を聞いたことがあるでしょうか?

この事件は、外部から岡崎市立中央図書館Webサイトから新着図書データを自動でクローリングするプログラムを実行したことで、同サイトの一部機能を利用できない状態にしたために、Webスクレイピングを行った技術者が警察に拘束されたという事件です。

「Webクローラー」を活用すると、ビジネスや営業、マーケティング分野の業務を効率的に進めることができます。
しかし、Webクローラーを運用する場合は注意点を守らなければ、上記のような事件へと発展する可能性があるため理解しておくことが必要です。

Webクローリングには、その適用に対処するための明確な法律や用語がありません。
しかし、クローリングを行う際に気を付けなければ違法になってしまう場合には、以下の3つあります。

  1. 利用規約に違反する
  2. サーバに過度の負荷をかける
  3. 著作権を侵害する

複数のページから情報を抜き出す場合、連続でアクセスするとWebサーバーに負荷をかけることになります。
その場合クローリングされる側の迷惑になってしまう場合や、DoS攻撃(サーバーに過剰な負荷をかけてサービスを妨害する攻撃)とみなされてしまう場合があります。
したがって、サーバーにあまり大きな負荷をかけないこと、不必要なアクションをトリガーしないこと、またそのWebサイトを適切な間隔で繰り返しクローリングできるようにすることが重要です。

(参考)

※スクレイピングとは

Webスクレイピングに関する解説 | Octoparse
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